上場企業が倒産したら株価はどうなる?価値はゼロ?

会社が倒産した場合、その会社が借りていたお金は貸していた人に返済されるのが原則ですが、資本つまり投資されていたお金は原則として投資家に戻らないのが原則です。
負債の場合、経営者が倒産することを知ってした行為が無効とされたり、取引先が倒産を見越してした行為は無効にされる等、お金を貸していた人を保護する法律があります。
しかし、投資家は出資責任という形で原則的には保護されません。これは一般企業でも上場企業でも変わりがありません。

「倒産」には様々な種類があり、民事再生法、会社更生法、破産という分類が一般的です。
上場企業が民事再生法に基づく借金の整理に入った場合、その会社の資本の価値は株価という形で市場に反映されているため倒産の情報が伝わったと同時に売り注文が殺到するため、株価は値下がり方向に進んでいきます。
現代の株価は現物市場だけでなく信用取引(信用市場)も整備され、ITによって世界ともつながっているため、倒産した企業の株価を放置すると影響が大きくなります。

そこで証券取引所では、上場企業(銘柄)が倒産し、上場廃止基準に該当するおそれがある場合は、その銘柄を一定期間、監理銘柄に指定して売買を行わせます。
そのまま上場廃止基準に該当した場合は整理銘柄に移行します。
しばらく時間が経過すると信用取引で倒産の可能性のある会社を売り方に回っていた投資家が買い戻して利益を確定したり、株価の変動に目をつけた特殊な投資家が市場に入ります。
そのため売り注文も収まっていくことから、株価の値下がりもある程度のところで一段落していきます。
しかし最終的にその銘柄が監理銘柄から整理銘柄に移行した場合は証券市場での取引ができなくなることから、株式の市場価値はゼロになることがほとんどです。
整理銘柄に移行して移行はわずかな価値しかなくりなり、一般投資家の手を離れ、わずかな価格の変動で利回りを狙う投資家間のマネーゲームを経てやがて無価値に等しい状態になっていきます。

倒産しそうな上場企業の株式の売買は避けよう

財産が潤沢にある企業の場合、事業が時代に合わなくなり、有望な投資先も見つからない場合は投資家に配当を増やすことがあります。
または事業そのものをやめようと経営者が決断し、事業を清算して投資家にすべてを配当して最終決着することがあります。

こうした企業の場合は長年の儲けの蓄積がある場合が多く、有望な事業が見つからず、無理な借金をしていない場合も多いため、投資家が最終的に損をしない可能性もあります。
実際に海外の投資家や国内の有力ファンドの中には財産が潤沢にある会社をターゲットに投資する人たちもいます。
しかしこうした目的もすべて成功するわけではありません。

会社設立から日の浅い企業は事業の運営に熱心であることが多く、投資家の投資だけでは足りず、金融機関からお金を借りて事業を行っていることが一般的です。
こうした企業の事業が順調な場合は「成長企業」といわれ、返済能力や配当が少ないことは問題とならず、将来の配当を成長させている程度に受け入れられることも珍しくありません。
ところが、成長企業の成長が緩やかに止まるのではなく、競争等の急激な要因によって止まった場合は大幅な赤字を出すことがあります。
ここで問題となるのが返済能力です。

金融機関が返済をせまり、事業の縮小で済めば問題はないのですが、黒字化に必要な事業資金も手に入らず、赤字を重ねて倒産し、良くて民事再生法の適用、わるければ破産・清算という結果になることもありえます。
こうした企業の投資家は法律的な保護が薄く、大変な損失を被る可能性があります。

また、表面的には黒字であっても実際の現金が少なく、会計上は黒字のまま倒産する会社もあります。
こうした銘柄への投資も大変な損失をなりえます。
貸借対照表やキャッシュフロー計算書を簡単でも見て倒産しそうな上場企業の株式の売買は避けましょう。

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